思えば一昨年の４月に発生した熊本地震で、木村師範のご自宅も“半壊”認定を受ける被害に遭いました。
　修復したくても地震発生からしばらくは依頼できるところもなく、その年はやむなくそのまま居住し、今年2月になってからようやく解体工事が始まり、やがて建物はきれいに撤去され、そして更地に…
　
　晴れていれば屋外稽古ですが、雨の日にはご自宅の一室で“屋内稽古”をしてきました。ところが、ご自宅そのものが解体され無くなってしまったのですから、雨天時の稽古は“お休み”にするしかありません。
　結局、師範のご自宅は８ヵ月後の10月（たった２か月前！）に完成したのですが、幸いなことに「雨」で稽古休みになったのはほんの数回だけでした。
　ただ夏場、強烈な直射日光の下、熱波を遮るものもない状況の中で大粒の汗を流しながら稽古に励んだ門弟の方々、よく頑張りました。さらに師範とご家族は別の地域に“一時転居”することを余儀なくされ、居合の稽古指導のみならず生活全般に於いても大変な日々を過ごされることになったのです。

　こうして振り返ってみると、今年は様々な思いや出来事が目まぐるしく交差しながら通り過ぎて行った一年でした。
　



　９時半、道場に着くと鹿児島の中村一夫先生（七段）がお見えになっていました。この日はいつになく朝から冷え込んでそこそこ肌寒い日でしたが、稽古最終日ということで23名の門弟が参加。
　稽古が始まると最初に中村先生から制定居合の４・６・９本目の演武と業前の指導を受け、門弟の方々は先生の説明に熱心に耳を傾けていました。
　時折、粉雪がチラホラと舞っていましたが、これが熊本市で観測されたこの冬最初の「初雪」になったそうです。
　その後は全員で制定居合１〜12本を抜いて、今年の稽古も無事終了いたしました。

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