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〒862-0945 熊本市東区画図町下無田1662-1

伯耆流居合の極意と業前

【小手切】こてぎり
 想定:我は正面に向かって正座し、敵が我の左側の少し離れたところに座っている。敵が我を抜き打ち
    する気配を感じたので我は敵の小手に切り付け、さらに腹を突いて勝つ。


正面に向かって正座している
左から抜き打たれる気配を感ずるや
敵に向き直るが、少し間合いが遠いので
まず、敵の小手に切り付ける
このとき、左足の土踏まずを右足首と右脛の
間につけるようにして左膝を軸にしつつ体を
左に向け、右足を一歩踏み出して敵の右小手
に切り付ける
ここからは、一本目の「押え抜」と同じ
動作となる
鞘引きしつつ腰をひねり、右足を一歩前へ
踏み込む。膝をひねるとき、左膝を軸として
腰と同じ回転方向に左足を引き付けることも
忘れてはならない

敵の右小手を斜めから下に切り付ける
切付けられた敵は、必死でこちらの左ヒジ
をつかもうとする
そこでこちらは切り付けた刀が最短距離を
通るように、踏み込んだ右足を大きく体の
後方まで引いて右に開き、右手も右脇近く
まで引き、左手で物打ち付近を支える
敵が肘を外されて前にのめるところを、
足を踏み違いながら「ハッ!」という発声
もろとも両腕の回転運動で敵の腹に剣先を
突っ込む
敵の腹を突いたとき、右足を内側に入れる
ようにして立て、肘を曲げたまま右手を
右脇腹にすえ、刀を水平の状態にする
 左膝を立てたまま右足部分だけ後方に
向け、左手の指を軽く伸ばして掌を下に
向け、切先から刃部全体の3分の1の
ところを人差し指と拇との間に挟んで
左膝の上約3cmのところに据え、
血流しする。

右手は肘をすこし右に張り、胸の高さ
くらいで柄を握っていること 
 
  倒した敵を見下ろしつつ、剣先を敵の
目に付けて「勝位」をとる
このあと左足を右足の踵近くに引き、
右肘を敵のほうに向け、左大腿部が
右大腿部に対して直角になるように
左に開いて蹲踞し、剣先も目も敵に向け
たまま十分な残心を示す
 
    左手で鯉口を握り、鍔元近くの峯を左手の
人差指と拇との間の凹部で受け、柄頭を敵の
方に向けて納刀に移る
 剣先が鞘に入ったら、鞘と刀身を
一直線にして納刀する
 
  下げ緒を捌いて
 立ち上がり  
   終了
      

【伯耆流業前】
表六本 中段九本
一本目 押え抜き(おさえぬき) 膝詰(ひざづめ)
二本目 小手切(こてぎり) 胸之刀(むねのかたな)
三本目 切付(きりつけ) 追掛抜(おっかけぬき)
四本目 抜留(ぬきとめ) 返り抜(かえりぬき)
五本目 突留(つきとめ) 一作足(いっさそく)
六本目 四方金切(しほうかねきり) 向詰(むこうづめ)
七本目 長廊下(ながろうか)
八本目 切先返(きっさきかえし)
九本目 四方詰(しほうづめ)
      
 各技の詳細については、業名称をクリックして下さい。




伯耆流 木村道場

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